三郎の振武台日記 第八弾
今回は三月四日の日記から。
解読結果は以下の通り。
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三月四日 土
本日五時四十分起床。直ちに舎前点呼位置で
軍人に賜りたる勅諭の奉読
式あり。軍人たる者の一日も忽
にすべからざるをつくづくと
覚える。その後續いて実務
の整頓の検査。中隊長殿
午後検査に来られる。
手にヒビが切れて
非常にイタシ。これも洗濯
するから手の油気が無くなる
所為だろう。銃の溝中の
検査あり。「傷ナシ」との事。
大いに今後注意すべきなり。
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今回の日記は急いで書いたのか殴り書きの感がある。つまり読み辛かった。
まず”軍人に賜りたる勅諭の奉読式あり”とある。いわゆる”軍人勅諭”の音読であるが、そもそも”軍人勅諭”の内容をちゃんと読んだことが無かったので今回精読してみた。
小生の感想としては、確かに”国家の爲に命を惜しむな”と云う多少”命”を軽んじていると感じられる部分もあり全てを肯定できるものでは無いが、国家を思う気持ちや人間関係の考え方などは現代社会においてもう一度見直すべき部分も含まれていると思う。
以下に参考サイトのURLを載せておくので、内容の是非はともかくまずは一度読んで頂くことをお勧めする。
原文はかなり難解だが最後の方に現代文訳があるので、そちらを読んで頂ければ良いと思う。
6~7行目の”実務の整頓”が何だか解らない。”実務”ではないのかも知れないが、適当な文言が思い浮かばなかった。
”手にヒビが切れて非常にイタシ。”とある。当たり前の事であるが洗濯は自前で洗濯機など無い時代であり、寒い時期の冷水での手洗いであればさぞ手荒れも酷かったであろう。
当時も軟膏等の塗薬はあったと思うが、使っていたのかどうかは分からない。
”銃の溝中”も”溝”の字がちょっと怪しいが多分”ライフリング”とよばれる銃身内のらせん状の溝のことだと思うのだが…。違うかもしれない…。